過去ログ - エツァリ「どこまでもお供しますよ、御坂さん」
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24:名無しNIPPER[saga]
2016/01/05(火) 20:03:01.11 ID:XPXq+b3k0

ここは暴走能力者用の病室だそうで、美琴の四肢を覆っていた鋼鉄の輪は、能力を制限するのと美琴の行動を制限する二つの役目を兼ねていたらしい。
それらが外されると、特に何の支障もなく能力が行使できた。そのことに、ほっと胸を撫で下ろす。

少し体を起こして自分の状態を確認し、美琴は絶句した。
顔には包帯がきっちり巻かれており、脇腹、それから右腕の手首など、至る所を縫合されていた。
医者の話によれば、運ばれてきたときには、わき腹に鉄パイプが突き刺さっていたのだそうだ。
その様を想像して、美琴はうえ、と顔をしかめた。想像するだけで痛い。痛すぎる。

さらに体を見渡せば、大きな裂傷や火傷の跡が両の指どころか、足の指を使っても追えないほど
存在している。鏡を見れば背中にも大きい傷跡があるのが分かるらしい。

有体に言ってしまえば、全身ズタズタだった。まるでつまらない怪談話に出てくる包帯女のような出で立ちである。
鎮痛剤をうってもらっているため痛みは感じないが、ここしばらくは外に出ることもかなわないだろう。無論、かなわないのとするのは別である。

美琴が死んでいない以上、恐らくまだ実験は終わっていない。
ならば御坂美琴が止まる道理はないし、権利もない。
――もとより、そのつもりもない。



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