過去ログ - エツァリ「どこまでもお供しますよ、御坂さん」
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52:名無しNIPPER[saga]
2016/01/08(金) 22:02:04.15 ID:JH8XbMho0

痛みで演算がままならず、赤い嵐が力を失い集結を辞める。そして地へと帰っていった。
ふわりと、彼女の体が地面に倒れこみそうになったが、突き刺さった街灯が突っ張り棒のような役目をして、それすら許されない。

(ああ――、そろそろ、ね)

もうこの自傷行為を行う余裕がない。
痛みでうまく頭が回らないのだ。
本来ならば、この程度では全然足りないけれど――
そこは、死を加算することによって甘く見てほしい。
そう思うのは、甘えだろうか。

「ご、めん……、ね」

麻痺したかのように、口が動かせない。意味のある文字の羅列を呟くのに、こんなにも労力を必要としたのかと、美琴は少しだけ驚く。
ごぼりと、勢い良く血を吐いた。じっとりとしたぬるい温度が、冷たくなった体に降りかかる。
それすら構わずに、美琴は愛すべき妹へ、声を投げかけた。

「たす……け、て……あげら、……れ、なく、て」



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