30:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 19:23:21.10 ID:lWDqkljoo
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「――違う違う! もっと全力でダラける!」
「はいっ」
「下半身は力入れて。絶対に働かないって意思を力強く見せ付けるんだ!」
「はいっ!」
意外にも杏ちゃんは熱血な鬼コーチでした。
指導を受ける度に自分でもダラけ姿が板に付いてきているのが分かります。
全力でダラける難しさを初めて知った、高垣楓29歳の冬でした。
「よし! じゃあ最後に杏と一時間耐久ダラけ勝負を――」
「休憩は10分までだ」
「――チッ」
マストレさんの切れ味鋭いツッコミが炸裂します。
彼女は杏ちゃんに対して特に容赦がありません。
「ま、今日はこんなトコじゃないのー? この後も文香と練習あるんでしょ」
「あら、よく知っていますね」
「……たまたまだよ」
「そうですか」
「そうだよ」
その実、気遣いの塊である事は周知の事実でした。
でも事務所の皆さんはそこに対して何も言わなくて。
優しい笑顔を向けられる度、杏ちゃんはとても面白くなさそうに鼻を鳴らします。
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