38:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 19:58:38.72 ID:lWDqkljoo
『――えー、もう出なきゃダメー?』
「ダメです」
『しょうがないなーもー』
舞台袖からのそりと出て来た小さな背。
不敵な笑みを浮かべて、ゆっくりとステージの中央、私の隣へ歩み出て来ます。
「まぁ、弟子の出来を確かめるのも師匠の役目だしねー。いっちょやりますか」
そしてスポットライトが絞られます。
イマイチ事態が飲み込めないままらしい皆さんの間に、ざわついた雰囲気が流れ始めました。
私はそれを見届けてから、ゆっくりと上半身を横に倒しました。
『――い、いやだっ! 楓は働かないぞっ!』
聴衆に囲まれての絶対働かない宣言は、存外に気持ちの良いものでした。
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