過去ログ - この世の果てへと至る旅路
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18:名無しNIPPER[saga]
2015/12/30(水) 23:36:34.30 ID:MCqTtFHIo
 水平線へ夕日が沈んでいく。
 その様子を僕と先輩は並んでみていた。
 凄く綺麗な光景だ。
 もっと楽しむ余裕があればなおよかったのだが。

「きれー……」

 しみじみと呟く先輩。
 さっきよりも声のトーンが低いような気がする。
 自分の気持ちを勝手に反映させてしまっているだけだろうか。
 
「来てよかったね」

 口元を緩ませながら、顔だけでこちらを向く先輩。
 折角の綺麗な黒髪が潮風でパリパリになってしまっている。

「……ん」

 自分でも全く無意識だった。
 不意に伸びた手が、先輩の髪に触れる。
 頭頂部ではなくもみあげ当たりに触っている辺り、無意識下でも僕は僕だ。
  


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