41:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/08(金) 02:06:05.32 ID:KFhz6mwno
「さっきからどうしたの?」
「へっ?」
自分でもどこから出したか分からない声が出た。
42:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/08(金) 02:29:36.82 ID:KFhz6mwno
「……んぐ」
僕と先輩は道の外れに転がっていた大きなコンクリート片に腰を下ろした。
元がなんだったのかは分からないが、風化による削れで腰掛けに丁度良いのは確かだ。
43:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage]
2016/01/08(金) 02:30:44.30 ID:KFhz6mwno
続
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2016/01/08(金) 07:28:48.82 ID:CILrFiVP0
この空気感好き
45:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/08(金) 22:45:52.34 ID:KFhz6mwno
何度目か分からない休憩。
山が近くなってきたせいか傾斜や凹凸が大きい道が多くなってきた。
先輩が人ひとりの重さを持っていたらきっとここまでこれなかっただろう。
人ひとりの重ささえ持ってないから心配なのだけれど。
46:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/08(金) 22:55:16.34 ID:KFhz6mwno
「ほらまた」
「……あ」
「凄く難しい顔、してる」
47:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/08(金) 23:04:52.91 ID:KFhz6mwno
「ここがこの世の果て、かなぁ」
先輩がごろりと草むらの上で横になった。
気楽にごろんといった風ではなく、横になるのも億劫と言った感じで。
48:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/08(金) 23:20:25.12 ID:KFhz6mwno
「何故こんな事をしようと思ったんですか」
そんな僕の意志とは裏腹に言葉が口から飛び出してきた。
ここまでやらせておいて何も教えてくれないのか、という怒りというか悲しみというか。
そんな僕の中でぐるぐる回っていた感情が音になって飛び出したのかもしれない。
49:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/08(金) 23:33:02.28 ID:KFhz6mwno
「死にたいわけじゃなくて……生きるのが辛くなった、だけ」
先輩が僕の肩を掴む。
あまりに弱弱しい手の平。
付いていた血が僕の肩にじんわりと滲む。
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2016/01/08(金) 23:38:12.04 ID:KFhz6mwno
僕は先輩を背中に背負って走り出す。
最初からここまで来なければよかったじゃないか。
このまま先輩が死ねばお前のせいだぞ。
なんて湧きあがってくる思考に今は蓋をして。
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2016/01/08(金) 23:39:35.72 ID:KFhz6mwno
走って、走って、走って、走って。
気付けば僕は突っ伏していた。
全身が痛い。
立ち上がろうとして驚く。
体に全く力が入らなかった。
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