3:名無しNIPPER[saga]
2015/12/27(日) 14:59:59.02 ID:bauBs7zr0
「いやああああ!!」
頭よりも身体が云々とは、正にこのこと。
阿鼻叫喚、わたくしの身体は砂煙を巻き上げてはしたなく飛び起きました。
久々に開く喉にとっても、それはあまりに酷な出番でした。
「ああああ!!」
この入り江が幻だの伝説だのと云われる所以はその構造にあり。
入り口から奥にかけて、上弧を描く様縦に膨らみ、窄まっていく洞窟なのです。
永きに渡り人目に付かなかった理由は、島の端の端に位置しており、そしてその小さな入り口が、誰も寄りつかない様な岩々に紛れているからに他なりません。
そんな洞窟の一番奥に、わたくしの寝床が在ります。
そして、わたくしは仰け反る様に飛び跳ね起きました。
結果は一つ。
「はうっ」
ごん。
重く、鈍い音を何処か遠くで聞いたわたくしの視界に、ゆっくりと幕が下ろされていきました。
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