6: ◆NA1nr6kL6nmE[saga]
2015/12/30(水) 21:34:59.82 ID:sdSsLXKF0
ーー零号機爆心地
ヒュオオオオ…
ミサト「…」ザッザッ
シンジ「…」
ミサト「ここにいたのね、シンジ君。どうしたの?スコップなんか持って。探したわよ」
シンジ「…嘘ばっかり。どうせ黒服の人達から聞いてきたんでしょ」
ミサト「…」
ミサト「なぜレイのお葬式に来なかったの?最期のお別れの時だったのに…」
シンジ「…最期のお別れ?何の事ですかミサトさん」
シンジ「この土の下では綾波が助けを求めてるんです」
シンジ「早く助けてあげないといけないのに…」
シンジ「…」
シンジ「…でもまだ見つけられないんです」
ミサト「…」
ミサト「…この周辺に生体反応は無かったわ」
ミサト「射出信号も検出してないし、もし脱出しても零号機のエントリープラグの射出速度では、コアの爆発の熱線から逃れる事は出来ない」
シンジ「…」
ミサト「レイは死んだのよ」
シンジ「ーーッ!嘘だッ!」
ミサト「シンジ君…」
シンジ「毎晩夢の中に綾波が出てくるんだ!助けて、怖いって綾波が言うんだ!僕が助けないといけないんだよっ!」
ミサト「…ただの夢よ」
シンジ「違う!綾波は生きてるんだ!今まで一緒に戦ってきたんだ!一緒に、何もかも一緒にやってきたんだ!綾波が死ぬ訳ないよ!」
ミサト「…」
シンジ「」ハァハァ
シンジ「…もう放っておいて下さいよ…綾波だけだったんだ。僕を理解してくれるのは、綾波だけだったんですよ」
ミサト「…」
シンジ「何しに来たんですかミサトさん…どうせ…どうせミサトさんなんかに僕の気持ちが分かるはずないのに!」
ミサト「分かるわ!あなたがレイを失ったように、私も加持くんを失ったの!」
シンジ「…!」
ミサト「あの時、レイは皆を助ける為に犠牲になった。少なくともシンジ君、貴方を助けようという気持ちは本物だったわ」
ミサト「貴方がレイの死を認めないのなら、彼女の最期の気持ちも裏切る事になる!」
ミサト「しっかり前を向いて生きなさい!貴方がそんなんじゃレイも浮かばれないわ!」
シンジ「…」
シンジ「………綾…波」
シンジ「…う、ひぐっ」ポロポロ
シンジ「なぜ君なんだ…」
シンジ「どうして、君が死ななければならなかったんだ…」
ミサト「理解出来ない事も世の中にはあるの。むしろ理解出来ない事の方が多いわ」
ミサト「…そんな時は身構えずにただ受け入れなさい」
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