10: ◆c4DUj3OH/.[sage]
2015/12/31(木) 12:15:49.93 ID:YFxFRnZkO
亡霊?
俺はあまりオカルトを信じるたちではない。
しかし、特に海に関わる者は、その大小はあるにしても、ある種迷信に対して無心ではいられない。
というのも、迷信というのは何もないところには生まれないからである。
それは先人たちの知恵とも言っていい。
経験則に基づいた危険を察知するために、寓話的に語り継がれているものも多々あるからである。
赤城「この島の住人にも奇妙な自殺をする者もいます」
なるほど。
昨日まで元気だったり、特に理由もない自殺を亡霊の仕業と考えているというやつか。
提督「わかった、気をつけよう」
周囲から見たら実に取るに足らないように思えることであっても、本人にとっては死ぬ理由になることだって多くある。
そんなところであろうと思っていたら。
赤城「提督は信じていらっしゃらないかもしれませんが、私は見ました……」
そうか、赤城は前任者が死ぬ瞬間を目撃しているのであったか。
ならば、神経を鋭敏にさせるのもやむを得ないことである。
提督「忠言感謝する。本当に気をつけるとしよう」
俺がそう言うと、赤城は懐から小さな木彫りの人形を取り出した。
赤城「亡霊を避けるには、祈祷してもらったものがいいそうです。提督、お一つ差し上げます」
精巧とは程遠いできではあったが、せっかくの好意だ。
提督「ありがとう」
俺は人差し指ほどの大きさの人形を受け取った。
提督「ところで、その亡霊を見た者はいるのか?」
赤城「そうですね……。人によって姿を変えるそうです」
姿を変える?
いや、そもそも見える者なのか?
赤城「前の提督の時は、老人の姿をしていたそうです」
赤城の話によれば亡霊は、その人が死ぬ直前に死を伝えにくるそうだ。
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