過去ログ - 【悪魔のリドル】春紀「あれから」
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11: ◆UwPavr4O3k[saga]
2016/01/01(金) 19:07:36.11 ID:LlP1D8Wk0
※R-18表現





まるで獣のように姿勢を低くして駆け抜ける"真夜"に対し、額の血を袖で拭ったアタシはパーカーを脱ぎ捨てる。

シャツだけの身軽な姿になったアタシは、右腕に巻き付けたパーカーでネイルハンマーの一撃を躱す。

布に包まれ、手元が不自由になった懐に居る真夜の後頭部へと肘打ちを叩き込もうと力を込める。

が、


 真夜「いいねェ、ちゃんと動ける様になってんじゃねぇかよォ!!」


振り下ろされた肘打ちを、可動出来る限界を超えたように見えるほどに首をぐるりと回し、驚きを隠せないアタシの脇腹に逆に肘を入れる。

寸での所でガードしきれなかった脇腹に突き刺さる凄まじい衝撃に思わず酸素が吐き出される。

しかし、そこでなんとか踏ん張り、身体を駒の様に回転させて更に蹴りを叩き込もうとする真夜の脚を受け止め、不格好に背負い投げる。

地面に叩き付けられようとした真夜は右腕をバネの如く折り曲げて衝撃を受け流し、そのまま下から上へと跳ね上がる。

あまりにも違う速度と力に、アタシは無様にも顎に膝蹴りを掠め、グラグラと視界が揺れていた。


 春紀「あ、がっ……」

 真夜「まァ、"追い付けなければ"意味はねェけどな!!」


フラつくアタシを押し倒し、その拍子に後頭部が地面に叩き付けられ更に視界が狭くなっていく。

馬乗りになった真夜は、ニタリと粘つく様な笑みを浮かべたと思うと、アタシのシャツを取り出した小さなナイフで真っ二つに引き裂く。

下着ごと取り払われ露わになったところどころ傷痕の残る体を舐めまわす様に眺めた真夜は。


 春紀「ぎッ、あぁぁぁぁぁぁ!!!」

 真夜「お〜痛そうだなァ」


ナイフでガリガリと。

まるで子供が壁に落書きをするかのように、無造作にナイフでアタシの肌を切り刻む。

ぐち、ぐち、という皮が裂かれる音と共に走った激しい痛みに、歯をギリギリと軋ませて地面の土を握りしめる。

痛い。痛い痛い痛い痛い痛い痛い










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