45:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/05(火) 23:33:54.10 ID:s07CgCum0
そんな単純な事で良いのかとも思ったが、そもそも自分に出来ることなど数える程しかないと思いいたる。
吹雪はまず弱い自分を変えようと考えた。
他の艦娘よりも弱い彼女は、他の艦娘よりも努力をしなければならない。
少しでも強くなって、提督を喜ばせたい。
それは吹雪にとって恩返しでもあり、彼女の望みでもあった。
早朝トレーニングを決意した吹雪は、そこで人知れず早朝トレーニングを行っている提督を知った。
彼は、まず吹雪が無理をしていないかと気遣った。
これは自分に対してが自分の意志で課したことなのだと言うと彼はようやく納得をした。
自分の意思をはっきりと伝えるのは吹雪にとって初めてのことだった。
それから早朝のトレーニングを共にするようになった。
未熟な彼女は実戦はおろか、遠征に出されることも無かった。
それが結果として、二人だけの早朝トレーニングとなったのだ。
ひたむきに努力し、少しずつ成長を見せる吹雪に提督は眩しいものを見るような眼差しを向ける。
それが嬉しくて、いつしか吹雪にとって早朝のトレーニングは己に課した恩返しという義務から意味合いを変えていった。
「恩返しというかご褒美になってしまっているような…」
「どうかしたの?」
「い、いえ何でもありません!」
「そ、そう?」
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