過去ログ - 【十年後合同】10度目に立ち上がったその時に【デレマス・南条】
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6: ◆oZuontUvSM[sage saga]
2016/01/07(木) 03:22:21.48 ID:mApX9qsv0
それから少しして、車は目的地に着いた。
ナビの到着予想時刻を見ると、本来向かう場所からでも徒歩で来れる位置にあるらしい。
光が何をするかわからないので猶予は長めに取っておいたのだが、
これだけ近ければ余程のことがない限り支障は出ない。
もちろん早く終わったなら、早期に現場入りできる手筈も事前に整えてある。

車のロックを確認し、先に地下駐車場を出た光の後を追い掛ける。
階段を登った先にあったのは、かなり大型のビルが1つ。日曜、かつかなりの早朝なので人影はない。
何も知らずに見れば、それはただのビルにしか過ぎないだろう。
だが、僕は驚いていた。

(ここは…!)

広がる風景から感じる強烈な既視感。目的地である茨城県警本部からほど近い立地。
確信した。間違いない、ここは茨城県庁。
特撮ヒーロー作品のロケ地として、何度も使われた場所。
もちろん光もそれは知っていて来ているはずだが、このタイミングで来た理由はわからない。
今はまだでも、撮影で直に使うだろうことを見越した下見か。あるいは他の…?

「あ、あのさ!」

意図を探る僕に背を向けたまま、光の声が響く。
青木トレーナーの指導の甲斐もあり、その声量は舞台負けしない代物だ。
だが背中越しに聞くそれは、いつになく力強かった。

「今日でアタシ達が出会って、ちょうど10年目だよな!」

「ああ、そうだ」

僕は即答した。
今日は2021年11月28日。あの日からきっかり、10年。
僕も気にしているくらいなのだから、光が覚えていてもなんらおかしくない。


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