過去ログ - 【十年後合同】10度目に立ち上がったその時に【デレマス・南条】
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8: ◆oZuontUvSM[sage saga]
2016/01/07(木) 03:26:58.19 ID:mApX9qsv0
「ずっと、一緒にいて欲しいんだ。アタシの全部が終わる日まで。
 アイドルとかアクション女優とかそういうくくりじゃなくて、だから-」

一度息を吸い込み、整える。
そして光は続けた。声を震えさせながら。

「望みを言うよ」

…そうか。そういうことか。
だからわざわざ、駐車場から来る必要があったのか。
この場所、このセリフの先は知っている。その先に待っているものも。
2人で何度も見た、最終回だもの。

そして僕の気持ちは、迷いなく先を続けさせた。

「言っとくが、できねえ望みは聞かねえぞ?」

上手くない演技。光と違って、TVの中のようにはいかない。
でも良し悪しじゃない。
これは合図。お姫様の手を取って差し上げるのと同じ。
誰よりもヒーローになることを望む彼女が、どこまでも律儀にこの場で演じるなら、
こう受けなくちゃ、先が続かない。

「アタシと…最後まで、一緒に戦ってくれる?」

光は泣いていた。思いの重さは、それだけでわかる。ならば、今度は僕の番。
ここに剣を持って斬る相手はいないけれど、言葉ではなく行動で。
だって僕は、僕も-

「お前の望み、聞いたぜ」

光の身体を思いきり抱きしめながら、僕は最後の言葉を返す。
これが、精一杯だ。


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