過去ログ - 結衣「うたかた花火」 【俺ガイル】
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33: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/02/09(火) 01:24:58.72 ID:iODPrOqgo
でも、そんなifは意味がない。

あたしはその現実が怖くて逃げ出した。

ヒッキーがゆきのんのことを好きになりつつあることを認めるのが強かった。

だから、見えていてつらくなっているくせに見て見ぬ振りをして、行動を起こすことを拒んだのだ。

そんなことをしたら、その先に何が待っているのかなんてわかっていたのに。

制服が型崩れするのも気にせずに布団の中にこもった。窮屈だけど脱ぐのも面倒くさくてそのまま目を閉じる。

ヒッキーが大好きで頭の中はヒッキーでいっぱいなのに、その隣にいるのはいつもゆきのんだ。

あたしじゃない。

だってあたしじゃどうしようもないくらいに二人はお似合いで、だからそこにあたしがいるのは三人の時だけで、そう思うとひたすらに悲しくなって……。

音もなくあたたかい何かがほおを通って、ベッドに染み込んでいく。

しかしそれで濡れた場所を触るともう冷たくて、それがさらにあたしの心を強く締め付けた。


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