過去ログ - 蘭子「安価で飛鳥ちゃんの事が好き…!」【デレマス】
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14:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/09(土) 10:55:43.76 ID:6USBcCuio


 結論から言って、それは杞憂だった。 多少寝る時間が短くなったところで、そうそう影響が出るわけでもない───いつか似たような話をしたとき、それは若いからだ、とわざとらしく渋い顔を作った早苗さんが言っていたけれど。

 目が覚めたとき、少しだけ寒いなと感じたのは、傍に居てくれていた温もりが、一足先にベッドから抜け出していたかららしい。
 何か物置がするので、下の段をすっかり荷物置き扱いした二段ベッドの上から頭を傾けてみると、ちょうど飛鳥ちゃんがジャケットを翻すようにして袖を通すところだった。
 何気ない挙動も妙に様になっていると思えて、無為にときめいてもみる。と同時、寝たふりをしていれば飛鳥ちゃんが起こしてくれるかな、とぼんやり抱いていた思いは、彼女がもう出かける格好をしていると知れれば後ろめたさの内に消え入った。

 そうしていると、ベットが微かに軋む音に気がついたのか、飛鳥ちゃんはジッパーを締めながらこちらを振り仰ぐと

「おはよう、蘭子」

 と言って、ふっと笑いかけてくれた。

 不意を突かれた思いでどきりとして、耳のあたりまで急に熱が
上ってくるのがわかる。

「…わ、煩わしい太陽ね!」

 と返した返事は、意識しなければ上擦ったり詰まったりしていただろう。

 …こうして、何でもない時に、不意に笑いかけてくるのは何時までも慣れそうにない。
 飛鳥ちゃんはそう頻繁に顔色を変えたりはしないから、こういうときには卑怯だ。ついでに、隣にいると私がいちいち顔を赤くするのがよくわかってたりもするのだろうか。




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