過去ログ - 【デレマス】アイ・キャン・フライ【スカイライダー】
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14: ◆oZuontUvSM[sage saga]
2016/01/11(月) 01:01:45.56 ID:/f31dvuX0
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国内でも国外でも、筑波洋は日常的にバイクを使う男である。
だから電車移動の乗換駅として栄える新越谷駅前も、当然のように電車ではなくバイクで疾走した。
愛車のスズキ・ハスラーも使い込まれたもののはずだが、街道を駆け抜ける様は快調そのものだ。

(フライステーション…間違いない、これだな)

谷源次郎からもらったチケット、その裏に記された小地図通りの場所に目的地はあった。
都市部というほど駅から近くはなかったが、郊外というほど離れてもいない。
加えて大型ショッピングモールと隣接してることから、相互に人の行き来が期待できる。
上手い場所を選んだものだ、と洋は素直に感心した。

併設された駐車場にバイクを停め、早速フライステーションに向かう。
正面入口に立つ係員にチケットを渡すと、何の問題もなく入場できた。
順調。しかし、本題はここからである。

(よし、行くか!)

自動扉を抜ける前に、白いウィンドブレーカーを腕まくりする。
それは気合いを入れる時の洋の癖だった。
…が、踏み込んだ先ですぐに腕の力を抜くハメになった。

従業員以外の人の姿がほとんどなかったのである。
まだ世間的な知名度の低いこの施設へ、オープン時刻にやってくるのはやり過ぎだった。

「すいません、ウィンド・トンネルってもう動いてますか?」

正面の案内窓口で、気軽に尋ねる。
施設と同じ、新品同然の衣装をまとった案内嬢の答えは明快だった。

「先行来場の方ですね?はい、マシンの方は既に稼働しております」

「よかった。人が少ない気がしたから、まだ開ける前かと思ってね。
 ダイビング体験はどこで受けられるのかな?」

「この受付から見て右手に見えます、カウンター2番にて受け付けております。
 本当は両側に1台ずつ設置されていますが、プレ・オープン中は1台のみで交互に動かしております。
 ただ本日は初回に貸切利用が入ってますので、次回のご案内まで少々お待ちいただきますが…」

「貸切?」

思わずオウム返しに聞く。
自分以上に早く来る奇特な人間、という以上に貸切利用が気になった。
限られた関係者に向けた先行公開となれば、普通は貸切など通さない。
それができるということは大層な影響力を持っているということだ。


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