過去ログ - 鷺沢文香「奏さんは……キスのご経験が……?」速水奏「」
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◆Freege5emM
[saga]
2016/01/10(日) 11:24:40.95 ID:YLzXwnOPo
●
「私、海岸で一人黄昏れてたところに、プロデューサーさんから声をかけられて……
親にもろくに相談しないまま、友達にも黙ったまま、その日の内に事務所へ行ってたわ……」
「……それは、意外ですね……」
他人の一目惚れを否定した奏さんが、自分は出会った当日にスカウトへ応じる、
というのは、かなり興味深い矛盾でした。
「プロデューサーさんと出会ったあの日は……私、ひどく嫌なことがあって、
誰にも邪魔されたくなくて、海風が肌を刺す冬の海辺にいたの」
「奏さんは、海がよくお似合いですものね……」
「それって、褒めてるのかしら」
「もちろんです」
「……そんな寒々しいところにポツンといた私に、プロデューサーが声をかけてきた。
最初、私はプロデューサーさんをナンパだと思ったの。それで虫の居所が悪かったのもあって、
めいっぱいつれなくしてあげた。『怒らせても構わない。どうにでもなれ』って、捨て鉢になってた」
あの奏さんが、捨て鉢に……となると、相当のことがあったのでしょう。
それもそれで気になりますが、彼女に話す気が無い……と見えたので、
私はその点については流すことにしました。
「プロデューサーさんは、動かなかった。
私が、いくらひどい言葉をぶつけても、『立ち去って』って言っても、全然。
そして、プロデューサーさんは返事の代わりに、名刺を一枚渡してくれた。
それで初めて、アイドルにスカウトされてると気づいた。
この人は、遊びでやってるんじゃないんだって」
「奏さんは、その時のプロデューサーさんの真剣さに絆(ほだ)されて……?」
「あ……いいえ、まだ……相手もお仕事だって分かったから、とりあえず感情的になるのはやめたわ。
でも、私はアイドルなんて柄じゃない、って思ってたから」
ここであっさりと『でも、私はアイドルなんて柄じゃない』と考えられる……
そこから、奏さんがこの手のスカウトを断り慣れていることが察せられます。
「……そこでも、断ったのですか」
「ええ。はっきり言うのが礼儀と思って、スカウトに応じる気はありませんって、そう言ったの」
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