2:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 00:49:25.40 ID:AHiYG1PX0
「その、私なんかそんなの、無縁な人間ですし……これは、意味があることではないといいますか……そもそも気合なんて……」
誤解を解こうと言葉を探しても形にはならず、慌てる私に目の前の彼女はクスクスと笑いを堪えるばかりです。
もう何を言っても無駄なのだろうと諦め目を伏せようとした瞬間、彼女は私の後ろを指で示しました。
指の先には黒いスーツを着た男の人がぼんやりと立っています。
その人は私に気付いて小さく手を挙げます。
なんて、なんてタイミングの悪い。
彼の姿に顔を引きつらせながら、私も胸元でこっそりと手を振って返しました。
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