11:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 16:06:35.02 ID:wkt/bPn4o
女「男さんには毎年芸をやってもらって私も大変楽しませていただいているんですけれども、
今年は私自身あんなことになってしまって、もう見ることができないんじゃないかと思っていたので
とても嬉しいです」
男「いやーそこまで褒めていただくようなものじゃないんですけどね」
12:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 16:07:30.28 ID:wkt/bPn4o
事前の打ち合わせで、男にはスタッフの指示で芸を始めることを了承済みである。
生放送であれば収録より細かい段取りがなされるため、いつ始めるかはおおよその時間が決められるものだが
今回に関しては女の体調をみてそれに合わせて芸の披露を差し挟むことになっていた。
それは女にとってCM中以外に小休止する時間が与えられることを意味しており、
13:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 16:08:55.13 ID:wkt/bPn4o
女とゲストを挟むテーブルにはメモ書きが置かれている。
ゲストのプロフィールや近況などの事前調査が書かれているのだが、女は基本的に番組前には一度それを
完全に頭に叩き込んだうえでどのような形でそれらを番組に活かすかを計算するのだ。
それは将棋の棋士が局面から数手先を読むのにも似ており、終了のときまで莫大なエネルギーを消費し続ける。
14:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 16:09:48.41 ID:wkt/bPn4o
女「この番組では何度か男さんの『カツラ疑惑』について否定してきましたが、
今日ははっきりカミングアウトします。
カツラです。……私が」
男「えっ……カツラなんですか、それ?」
15:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 16:10:29.44 ID:wkt/bPn4o
番組開始から二十分余り。特に問題もなく二度目のCMに入る。
が、スタッフが期待したほどには女の状態は万全とはいいがたく、CM中はずっと目を閉じて
一言もしゃべらない。
呼吸も荒く、男やスタッフはボクシングでラウンド終了のゴングが鳴ってコーナーに戻るボクサーを迎える
16:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 16:11:04.18 ID:wkt/bPn4o
女「次のCMはいつ頃ぐらいかしら」
CM明け前に女がたずねる。
年末特番で枠が拡大されているのでなければ、あとほんの数分で番組終了のはずだった。
長寿番組の不死鳥のような復活に、かつてのスポンサー企業は先を争うように名乗りを上げ
17:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 16:11:59.32 ID:wkt/bPn4o
女「男さんは本当に料理がお上手で、……その、プロのお料理をする、ええと」
男「昔はプロでしたからね。喫茶店のマスターですけど。
トーストなんて今でもうまく焼けますよ」
18:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 16:12:59.30 ID:wkt/bPn4o
持ち味ともいえる流れるような話術は明らかに精彩を失っていたが、
そのつど男が巧みにフォローする。
生放送でのトーク、という点では男の方が場数を踏んでいる。
女がどう話を進めたいのか理解したうえで、流れを止めずにさりげなく軌道修正できるのは
19:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 16:13:53.31 ID:wkt/bPn4o
もう少しでCMに入れそうな時間帯に、女の不調が明らかな発言が飛び出した。
女「そういえば男さんの番組に逆に私が出演して、電話で翌日のゲストをご紹介するコーナー、
あれにまた呼んでくださらない?って、男さんが決められるわけじゃないんですけども」
20:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 16:14:49.52 ID:wkt/bPn4o
男「確かに私の一存ではどうしようもないんですけど
女さんも帰っていらしたことですし、私も昼の帯に戻ってみるのも悪くないなあって
思ってたところなんですよね」
客席からええっ、という声があがる。
21:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/11(月) 16:15:24.48 ID:wkt/bPn4o
男の好フォローに助けられながらもようやく三度目のCMに入る。
再び目を閉じて女は回復につとめている。
番組の三分の二が終わり、CMは残り一回。
ただしそれはほぼ終了の間際に差し込まれることになっており、実質的にはこれが最後の休憩である。
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