過去ログ - どうにも、比企谷八幡は彼女のお願いに弱い
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20: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/01/16(土) 20:48:35.35 ID:scpMd8kO0


打ち付ける風の強さは変わらない。いや、外に出た分室内にいた時よりも強くなったとさえ感じる。窓をがたと鳴らし、駐輪場のトタン屋根をみしりみしりと痛めつける。
鍵を取り出して馬蹄錠を解除して顔を上げる。すると、雪ノ下が落ち着きなくきょろきょろと周りを見渡しているのが目に入った。

「なんか面白いものでもあったか?」

自転車通学でない彼女にとってはここは物珍しいのかもしれない。雪ノ下は、はたと動きをとめるとじっとこちらを見据えた。

「そうではないけれど……比企谷くん」

「あん?」

「その、本当にいいの?」

「ここまで来てそれ言うか? いいっての別に」

もとより雪ノ下と俺の最寄駅は同じだ。であれば、帰る方向も必然的に同じになる。だから送って行くことに特に問題はなかった。それよりもだ。



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