過去ログ - どうにも、比企谷八幡は彼女のお願いに弱い
1- 20
31: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/01/17(日) 21:54:18.46 ID:h4hwxr4q0

「桜。これ全部そうでしょう?」

「ああ」

そういうことね。ちらりと目線を上げると、頭上に生い茂る裸の枝が目に入る。

「まあそうだな。春になるとそれなりに綺麗なんじゃないの?」

「なぜ他人事のように言うのかしら?」

「花が綺麗とかそんなガラじゃないだろ。俺の場合」

くすり、と笑む声が聞こえた。
名の通り、花見川は春になると桜が咲き誇るわけだが、残念なことに今の木々をみてもそんな面影はまったくない。それどころか、暗闇にぼんやりと浮かぶそれらはどこか寒々しさすら感じる。

けれど、雪ノ下の目に映るのは、きっと今のこの冬枯れだけではないのだろう。
少し先に待つ満開の桜の木々を想っている。そんな気がした。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
56Res/28.59 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice