過去ログ - 【ゆるゆり】結衣「あいまいセルフ」
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2016/01/14(木) 23:45:10.31 ID:KhccWVIJo
 「そう……かな」 
  
 「ん、結衣はそうは思わないの?」 
  
 「逆かどうかじゃないんだけどさ。 
44:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/14(木) 23:50:34.25 ID:KhccWVIJo
 「……そだね。でも、それはそれでいいと思ってるよ」 
  
 「……え……?」 
  
 「上手い事言えないけど、弱い人の心は弱い人にしか分からない、ってやつでさ。 
45:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/14(木) 23:51:10.85 ID:KhccWVIJo
  てっきり、京子はまた、調子よく笑い飛ばしてくると思ってた。 
  なのに、まるで私の心を見透かしているように、私の弱い所を鈍く鋭く刺すかのように、悟ったような目。 
  
  京子は……自分の弱いところも、ちゃんと受け止めてる。 
  
46:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/14(木) 23:54:13.00 ID:KhccWVIJo
 「……結衣? どうしたの?」 
  
 「え……あ……すまん、なんでもないよ」 
  
 「なんか結衣らしくないなぁ。すっごい暗い顔してたよ?」 
47:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/14(木) 23:59:51.08 ID:KhccWVIJo
  本当なら私が京子を心配して投げかける筈だった質問を、まるで私が諭されているように引き出されてしまった。 
  まぁ、最終的には聞こうと思ってたんだ。結果オーライ、とでも思う事にしよう。 
  
 「ん……まぁ、私の事じゃないんだけどさ」 
  
48:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/15(金) 00:01:16.25 ID:IE4ECtGUo
  京子の一挙一動を見逃さないように、だけど威圧感を出さないように。 
  京子の目を見ながら、その一言を口にする。 
  
 「……『見捨てないでね』って」 
  
49:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/15(金) 00:05:53.36 ID:IE4ECtGUo
  言おうか、言おまいか。 
  少しの間、腕を組んで考えていた京子が、少し神妙な顔で、口を開いた。 
  
 「……さっき、廊下で隣のクラスの子がさ。『ご飯とか、いろいろやって貰ってる上にあんだけ困らせてちゃ、そのうち結衣に愛想尽かされてもおかしくないよね』って話してるの、聞いちゃってさ」 
  
50:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/15(金) 00:08:59.45 ID:IE4ECtGUo
 「その事自体は、私がそう見られてもおかしくない振る舞いをしてるんだし、仕方ないかなって思う。 
  だから、別にその子達に言い訳とか、するつもりもないよ」 
  
 「……」 
  
51:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/15(金) 00:17:26.40 ID:IE4ECtGUo
  …… 
  
  なんだ、こいつは今更そんな事を気にしてたのか。 
  
  私と、京子の仲だろ。 
52:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/15(金) 00:21:46.38 ID:IE4ECtGUo
 「それに……」 
  
 「…………京子に食べて貰うの……好きだし……」 
  
 「……結衣……」 
53:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/15(金) 00:23:34.91 ID:IE4ECtGUo
 「……ほんとに……ほんとに、そう……思って、くれてる……?」 
  
 「ほんとに、そう思ってるよ……。 
  何回も言わすな……恥ずかしいんだから……」 
  
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