過去ログ - 京太郎「今度は東京……臨海か。やれやれ」
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34:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/16(土) 06:54:03.97 ID:JSvRUMyGo
「いやな、一年だから高校自体にもあんまり慣れてないかと思ってな。それで季節をちょっと外した転校だから、まあ心配は誰にでもしちゃうんだよ」

「先生っすねー。何か困ったら相談させてもらってもいいですか?」

「おう! 頼られるのは好きだからな。困らなくてもばんばん相談してくれ」

「ははっ、こりゃ良い先生に当たったな。よろしくお願いします」

一年の教室は三階だった。二年が二階、三年が一階、と学年が上がる毎に下がっていくらしい。

それに気づいた京太郎は「学年上がったご褒美みたいっすね」とニヤっとしながら言ったりした。

教室には、滞りなく到着した。

そして、教室での紹介、その後各授業の休み時間での質問攻め、という京太郎にとってのルーティンワークをこなしたあと、時間はあっさりと昼休みになった。

「あっ、悪りぃ。俺ちょっと外出るわ」

それは、昼休みが始まってすぐの事だった。気を遣ったり様々な理由から昼食に京太郎を誘おうとするクラスメイトの何人かを尻目に、彼は誘われる前に断って教室を出た。

昼食どきの校舎は喧騒に満ちている。例外もあるが、少なくとも今京太郎が歩いている教室がほぼ一定の間隔で立ち並ぶ廊下の周辺はそうだった。

思い思いに話したりどこかへ向かったりする周囲の生徒たち同様、京太郎も行動する。

目指すは中庭。そこで持参したコンビニのおにぎりや何やを食べようとしていた。

転校初日の昼休み、京太郎はこの時間をほぼ必ずひとりで過ごす。ジンクスのようなものだ。

そんな事をすると周囲から敬遠される可能性もありそうだが、実際、それが理由で京太郎が距離をとられた事はない。京太郎も少し不思議なのだが、まあ初日以外は普段通り過ごすから大した問題にならないのか、と彼は考えている。

中庭にはほどなくしてついた。人はまばら。結構な広さがあって、ベンチなども用意されているのだが、食堂と購買の両方があるからなのか人気はあまりない。

まあ……ベンチにしとくか。きれい目だし普通に座れるだろ。

さして迷わずにベンチを目指す。

中庭にはそこを横切るように何本かの渡り廊下が走っている。校舎から出て、また別の校舎へ。敷地内の色んなところにつながっているようだ。

ふと、気づく。


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