9:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/15(金) 21:54:17.38 ID:ft438Vl90
独りになった教室で、窓際へと移動する。
ここからなら、愛おしいくも憎らしいあの人のいる教室が見えるからだ。
夕日に差された机の脚が反射して、私の髪を赤く染める。
その髪に手を掛けた時だった。
教室の扉が開く音が聞こえた。
振り返る必要もないと思い、自身の三つ編みにされた髪を指先で弄ぶ。
「古谷さん?」
その刹那。
私の指から開放された髪は、振り向く私の心理を体現したかのように大きく靡いた。
目の前には、想い焦がれて止まないあの人...。
船見結衣の姿が、そこにあった。
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