過去ログ - こしみずさち〇こ
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7:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage saga]
2016/01/17(日) 02:04:36.96 ID:wgBKFXiq0
5、

 一言目いや、幸君の両親からの言葉は全て俺への攻撃だった。

それはそうだ。


自慢の息子を娘として芸能界に見世物として売り出させろ


なんて言葉を「はいそうですか」と認めるようなヤツは居ない。

しかも、それのためにずっとレッスンを勝手に受けさせていたなど、

親からすれば言語道断だろう。

俺は……かけられる言葉を全て受け止め、それでも万に一つの可能性を求めて頭を下げ続けた。


そんな俺の横で……幸君が頭を下げた。

中学生だし、今が大事な時間だと分かっているけど、この人の言葉を信じて楽しみたい……と、

成績は下げたりしないと約束する。と言い切った声は決意に満ちていた。

その言葉を聞いたとき、幸君の父親から1つだけ質問が来た。

「アイドルの凄さを評価するシステムなどはあるのか?」と、

俺は頭を巡らせ、少し先の予定に開催検討中の総選挙があることを思い出した。

それは2回目の総選挙。

上位5名には特別な仕事が与えられるなど、今回は規模の桁が違うという噂もある。

俺は検討中だが……と前置きをして、そのイベントの存在を伝える。

そこで、父親から提案が出た。


これから総選挙までの間、幸君の成績を上げ、総選挙でも上位3名の中に入ること。


俺は、逡巡なんかする前に「畏まりました」と引き受けた。

それは打算でも何でもなく、出来ると信じられたからだった。

幸君の両親は俺の即答に少し驚いたようだが、隣の幸君は、瞳に強い決意を示していた。



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