過去ログ - 魔王「お前、実は弱いだろ?」勇者「……」
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47: ◆OSUSHI.8HQhP[saga]
2016/01/20(水) 22:57:13.76 ID:iCGOB5hUO

…………

…………

勇者(それにしてもひどく生臭いな。魚でも入ってたのか?)

勇者(あ、足音だ。近付いてくる)

勇者(何人だ?)

「さっさと終わらせちまおうぜ」

「お前はそっちを持ってくれ。行くぞ、せえの!」

勇者(結構重たいのかな。歩幅が狭いみたいだ)

…………

勇者(戻ってきた。二人しかいないな。

    それなら最悪見付かったとしてもなんとかなるかも。

    ばれそうになったら、蓋をぶん投げて先制して、それから全力で……)

「じゃあ、行くぞ。せえの!」

勇者(この樽か! ばれるなよばれるなよばれるなよ!)

勇者(……)

勇者(くそ、手の震えが大きくなってく!)

勇者(……)

勇者(とりあえず大丈夫みたいだ……。何が入ってるつもりなんだろうか)

「お前、この中に何が入ってるか知ってるか?」

勇者(おい!)

「へ? これは普通の方の樽だろ? 小麦粉かなんかじゃねえのか?」

「バカ。小麦粉だったらわざわざ夜中に運ばねえよ。この中に入ってるのは人さらいなんかよりも更にやばい物だぜ」

勇者(頼む! 余計なことは言わないでくれ!)

「……薬か?」

「違えよ。ほら、樽から臭ってこないか? この樽の中身は海に捨ててくんだぜ」

「う、この臭い……マジかよ」

「へへへ、何ならちょっと見てみるか? ひでえことになってると思うぜ。ま、びびりのお前には無理か」

勇者(やばい! やめてやめてやめてやめてやめて)

「なんだと、お前! 俺だってそれくらい――」




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