過去ログ - 魔王「お前、実は弱いだろ?」勇者「……」
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5: ◆OSUSHI.8HQhP[saga]
2016/01/18(月) 21:03:11.58 ID:nZQLlpxLO
# 森の入り口

僧侶「ねえ、もう疲れたよお。今日はどこまで行くの?」

勇者「そうだなあ。いくら魔物が出ないとは言え夜の森は危険だし、今日はこの河原で野営しようか」

僧侶「じゃあ、私寝るところ準備するね! 勇者は薪になりそうな木を拾ってきて」

勇者「お、おうよ」

僧侶(なんだかこういうのってすごく懐かしいなあ)

…………

勇者「おーい、これくらいあれば足りるかな?」

僧侶「ふむ、ご苦労であった。楽にしてよいぞ」

勇者「何様だよ」

僧侶「私は勇者様のお供の大僧侶であるぞ!」

勇者「……ぷ、ははははは。お前はホント子供の頃から変わらないな。さあ、飯を作るから火を点けてくれよ。もう腹ペコだよ」

僧侶「ふふ。了解!」

 僧侶は右手に魔力を溜めると勇者が集めてきた木の枝に向けて放った。

勇者「ちょっと水を汲んできてくれないか」

僧侶「はーい」

…………

勇者(ふう、そういえばあの時もこんな感じだったっけ……)

僧侶「持ってきたよお! 全く女の子に力仕事させるなんて、腕が太くなっちゃったら責任取りなさいよ」

勇者「ばーか。僧侶の腕なんて誰も気にしないって」

僧侶「はあ……。昔はあんなに優しかったのになあ」

勇者「はいはい。水が沸いたらもう食べられるからな」

僧侶「もう……あ、でもさあ、こうやって外でキャンプするのってあの時以来だよね」

勇者「うん? えーと……ああ、そんなこともあったっけ。よく覚えてないや」

僧侶「私ははっきりと覚えてるけどなあ。私が教会の子と喧嘩して町を飛び出したんだよ。

    そしたら迷子になっちゃって。一人で泣いていたところに、勇者が来てくれたんだよ。

    あの時、私に言ってくれたこと――」

勇者「おお、飯できたぞ! 明日は早いから食ったらすぐ寝るぞ」

僧侶(……どっちが子供なんだか)


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