222: ◆i8c3ZXfr3A[saga]
2016/01/24(日) 00:12:31.11 ID:DJRYJjCe0
腹ばいになって進む、進む、進む――
一手、前に進み、音をたてぬように、体を全身させる。静まり返ったダストの中で、俺は心音すらもたてぬように、体を進ませていった。
途中、いくつかの換気窓――つまり浴槽が見えた。そのうちの何か所か、使用中であったが、見ないことにする。
獲物は、いかに空腹であり続け、困難を踏破していったのか、それが強靭であり、広大であればあり続けるほど、捕らえた時の喜びもまた、一入だとある高名な狩人の言葉だ。
だから、ひたすら泥水の中をはいずりまわり、最後に牙を立てる。獲物は一回の喜びでいい――
それに俺もあやかろう。
そうして、歌が流れてくる換気窓の場所にまで到達した。
やっとだ。やっと、たどり着いた。
ふと、目がしらに熱いものが込み上げてきた。
しかし、まだだ。俺は、パラダイスの入り口に立ったに過ぎない。
さぁ、扉はここからだ――
【さぁ】
A 扉を開く
B 扉を開く
C 扉を開く
D 扉を開く
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