79: ◆i8c3ZXfr3A[saga]
2016/01/22(金) 22:05:40.46 ID:1n+TLc+M0
俺より年は二三上、だろう。この場に似合うはずもない、上等な、それこそ上層階級、貴族のパーティにでも参加するのがふさわしい黒のドレスを纏った女がいた。
壁に寄りかかり、腰まである黒髪に、上質な色気を纏う女だった。
紅を塗っているのか、血のように唇が赤く、それがまた、ぞくぞくと背筋を這い上がる衝動を抑えられなかった。
疲れなど忘れ、思わず見惚れていた。
と、女が笑う。口角をつりあげ、嗤った。
俺をみて笑ったのだと気が付く。
その笑みは、人を馬鹿にした笑みだと気が付くのに、そう時間はかからなかった。
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