過去ログ - 元提督「ホームレスになったった」
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158:名無しNIPPER[sage]
2016/02/13(土) 12:07:12.63 ID:8Z52qvNAo
乙
嫌な予感
159: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 16:09:12.26 ID:REH9+7BRO
爆煙の中から赤城の姿が見えた時、それが、現実なのかと本気で疑った。
赤城はさっきと変わらぬ姿でそこに立っている。滑走路を折れているから今度こそ艦載機は使えないだろう。だけど二門の主砲は健在だ。あれこそ一番凶悪なのに……
「そんな……」
160: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 16:09:56.59 ID:REH9+7BRO
拳銃を向け、引き金を引く。
二発、三発、四発、五発……
当然、全く効果はない。深海棲艦相手に拳銃などクラッカーほどの意味もない。
161: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 16:10:41.36 ID:REH9+7BRO
赤城の白い手が差し出される。
「提督、如何です? 海の底は素敵です。きっとお気に召しますよ」
俺の視線は赤城の手から動かせなかった。
162: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 16:11:31.09 ID:REH9+7BRO
「あの日、あなたは解放海域の視察に行かれました。私はあなたの護衛として、あなたのすぐ隣を走った」
「覚えてる」
「あなたの隣にいられるのは嬉しかった。たとえ任務の中でも。でも、そこで運悪く深海棲艦の残党と会敵して……」
163: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 16:12:30.01 ID:REH9+7BRO
興奮にまかせて、まだ兵隊気取りで立ち向かおうとしてしまった。三十口径のカービンが一体どれほどの戦力になったというのか?
そして一隻の雷巡が静止した的と変わらない俺のボートに魚雷を放ち……
「最初の魚雷はあなたをボートから落とした時、そして続け様に駆逐艦の放ったもう一発……全て私に当たって……」
164: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 16:13:18.15 ID:REH9+7BRO
赤城の手に自分の右手を近づける。
手と手が繋がろうという瞬間、赤城の砲台から小さく火花が散った。
誰かが撃ったんだ。
165: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 16:14:12.38 ID:REH9+7BRO
発砲を予期。
すぐ真上を艦爆が通り過ぎた。急降下爆撃を加えて、主砲が一門、跡形もなく吹き飛ぶ。
「大した気概ね、瑞鶴。それでこそあなたよ」
166: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 16:14:45.84 ID:REH9+7BRO
加賀は空になった矢筒を放り投げ、弓を海面に立てた。地面に突き立てたみたいに弓はその場で海面に刺さる。
もう艦載機は残ってなかったのか。
きっと航空戦で使い果たしたんだ。瑞鶴みたいにスロットをほとんど艦戦で埋めていたのだろう……
167: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 16:15:26.68 ID:REH9+7BRO
もう赤城は丸腰同然。加賀は尚も追い詰めて、赤城にも連装砲を放つ。
赤城が直撃弾でのけぞったのを確認すると連装砲を外しすばやく彼女の後ろに回る。裸絞めをかけてちょうどボートの真横で引き倒した。
「赤城さんはもう戦えない。その拳銃で止めをさせるでしょう?」
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