12:名無しNIPPER[saga]
2016/01/20(水) 22:41:46.38 ID:dk78gRdd0
*****
窓の外を流れる景色を目に映しながら、和の意識は右隣に座る咲に集中していた。
咲は平素と変わらぬ涼しい顔でハンドルを操る。
危なげない運転に、少しの驚きと安堵を感じた。
彼女の性格は運転には案外向いているのかもしれない。
さっきはそれどころではなかったが、この車も彼女らしくシンプルで深い青が良く似合っていた。
和「咲さん!」
そう叫んだ和の声に振り返って「ずいぶん遅かったね」と咲は言った。
彼女の瞳だけを見つめてもどかしく距離をつめると、和は手を伸ばして両肩を掴む。
本当なら抱き締めてしまいたかったのだが、僅かに残った理性が和の手を咲の肩に留めた。
30Res/13.85 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。