24:名無しNIPPER
2016/01/22(金) 00:18:13.90 ID:dSk6orwwo
貴音「……退場はあるのですか?」
頷く審判の男性は、胸元の赤いカードをちらりと見せました。
25:名無しNIPPER
2016/01/22(金) 00:18:52.96 ID:dSk6orwwo
貴音「その赤いカードを提示されない限りは……なんでも、出来るのですね」
主審「……」コクリ
26:名無しNIPPER
2016/01/22(金) 00:19:29.99 ID:dSk6orwwo
実況『駈け出しました四条! 道路に……これはタクシーを呼んでいるんでしょうか!?』
解説『電車よりは絶対早いですからね。ああ、アイドルは交通費もらってるのか……』
27:名無しNIPPER
2016/01/22(金) 00:20:04.53 ID:dSk6orwwo
タクシーを降りれば、たるき亭の見慣れた看板があり、上には窓にテープで765と貼ってある事務所が見えます。
おそらく、プロデューサーはこの中にいらっしゃるでしょう。
貴音「……どのように声をかければ良いのでしょうか」
28:名無しNIPPER
2016/01/22(金) 00:21:01.53 ID:dSk6orwwo
事務所の中には、プロデューサーひとりしか居ません。
彼は机に座ってコーヒーカップを口につけているところでした。
貴音「……お疲れ様、です。あなた様」
29:名無しNIPPER
2016/01/22(金) 00:21:33.65 ID:dSk6orwwo
貴音「あの……お願いを、聞いていただいてもよろしいですか」
P「お願い? 珍しいな、貴音からお願いだなんて」
30:名無しNIPPER
2016/01/22(金) 00:22:01.27 ID:dSk6orwwo
でぃすくを挿入してテレビの電源を入れると、自動的に再生が始まります。
『あなたが来た、待ち伏せするの♪』
31:名無しNIPPER
2016/01/22(金) 00:22:35.76 ID:dSk6orwwo
プロデューサーと横に並んで、ソファーに座ります。
『ねえ、いいかな……もっと笑顔送ってみて♪』
32:名無しNIPPER
2016/01/22(金) 00:23:04.77 ID:dSk6orwwo
貴音「あ……ありがとう、ございます」
プロデューサーはあの日と同じように、隣からわたくしの頭を撫でました。
33:名無しNIPPER
2016/01/22(金) 00:23:51.40 ID:dSk6orwwo
真っ白な衣装を着て、半分引きつった表情で手を振るわたくしは、とても幸せそうです。
そして、いまも。これからもずっと、わたくしは幸せでいられる。
そうありたい、と思っていました。
34:名無しNIPPER
2016/01/22(金) 00:24:33.78 ID:dSk6orwwo
P「お、お願い?」
わたくしは、差し出されたハンカチで目尻を拭ったあと、
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