22:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 22:58:22.34 ID:V2pk0J3IO
お父さん、お母さんへ。
『ありがとう』と『ごめんなさい』を、一度に書きます。
23:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 23:07:16.97 ID:V2pk0J3IO
何人かの友達、765プロのみんな
綴じられた便箋は増えて、ボードの時間は減って……
どんどん冷たくなっていく空気に、かじかんでいく指
それでもペンを止めずに、1文字1文字を記していきました
24:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 23:13:32.28 ID:V2pk0J3IO
「だ、大丈夫ですか?」
倒れた赤色の自転車と、女の人
ジャケットの上からでも、お腹が膨らんでいるのが分かりました
妊婦さん…みたいです
25:名無しNIPPER[sage]
2016/01/24(日) 23:19:15.18 ID:GpOQvf+OO
流石大天使ユキポエル
26:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 23:20:45.89 ID:V2pk0J3IO
肩を貸してベンチに座らせてから、ハンカチを差し出しました
「怪我とかしてないですか?血が出てたら、それで……」
「ありがとう…怪我は無いから大丈夫です……」
27:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 23:27:37.34 ID:V2pk0J3IO
「ど、どうしたの!?えっと…このハンカチ使って!」
ジャケットのポケットからハンカチを取り出した女の人
だけど、私の手には自分のハンカチ
28:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 23:38:36.42 ID:V2pk0J3IO
「いただきます……」
口の中に広がるメロンの味
私の人生で、最後の味
29:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 23:44:41.30 ID:V2pk0J3IO
「ごめんなさい…私……」
「き、気にしないで!あなたは何も悪くないよ!」
「どうして…亡くなったんですか……?」
30:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 23:55:42.68 ID:V2pk0J3IO
旦那さんにも同じように、精算する時間が与えられたのかな?
だとしたら…何を遺したのかな?
「不思議なことがあったの」
31:名無しNIPPER[saga]
2016/01/25(月) 00:07:27.74 ID:zxRXgmjkO
「汗まみれで部屋に飛び込んでくるなり、指輪を突き出してね。愛してる、って。いままで一度も言ってくれなかったのに」
「そのあと、旦那さんは……?」
「すぐに飛び出して行っんだけど引き返してきて、キスして、また飛び出して行って……それが最後」
32:名無しNIPPER[saga]
2016/01/25(月) 00:19:13.45 ID:zxRXgmjkO
「あの、私…そろそろ……」
「あ、ごめんなさい!助けてもらった上に、こんな湿っぽい話まで」
「いえ。アメ、ごちそうさまでした」
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