103:名無しNIPPER[saga]
2016/02/07(日) 01:00:03.39 ID:RMEEmtti0
「いや、そんなことは」
「図星。って顔。やっぱりそうだ。死ぬふりだけして、捨て身のヒーローになりたいだけなんだ、あんた」
それもまさしく図星だった。
「いや、そんなことは」
「じゃあ電車で死んで。それか」
彼女は、たっぷり間を開けて言った。
「舌を噛みきって」
「………!」
「できないでしょ。捨て身のヒーローさんには」
「ちょ、待っ」
「そんなお芝居はよそでやって」
彼女は僕の脇をすり抜け、線路に向かう。
電車の迫る音がする。
「私の、邪魔しないで」
伸ばした僕の右手は、むなしく空を掻き__
僕は元の場所で電光掲示板を見ていた。
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