110:名無しNIPPER[saga]
2016/02/07(日) 01:06:05.95 ID:RMEEmtti0
やっぱりこの物語の終わりは僕の死で、何か別の理由で、僕が死ぬ前に巻き戻っていたとしたら?
何か別の理由。
そんなの、一つしかない。
彼女より前に立ってから、そこで僕は初めて、振り返った。
「………何してる……!」
彼女は両逆手でナイフを持ち、高々と構えていた。
いつか見た光景。彼女が死ぬ前の光景。
「見れば解るでしょ。自殺しようとしてるの」
「僕が代わりに死ぬって言っただろう!どうして君が!」
「でも、死ねないでしょ?死なないでしょ?やっぱり死ねないで、私を見たら、あんたは死体を見つけるの。ふふ、ふふふ。あんたなんかに、ふふ」
彼女は、電車が来た瞬間に死んでいたのだ。
僕の死に様を見ることなく。
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