過去ログ - ちなつ「切れた電球を今」
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38:名無しNIPPER[sage saga]
2016/01/30(土) 01:17:07.65 ID:NYPOpsNEo
ちなつ「わぁ……すごい……」

 私は感嘆の声をあげることしかできなかった。

 部屋の電気を消して、あかりちゃんがちょっと機械をいじくると、部屋中が一瞬で宇宙に包まれた。

 さっきまで何もなかった天井には、満天の星が広がっている。

 それがあまりに幻想的すぎて、私は思わず夏の草原に寝っ転がって空を見上げているような錯覚に陥る。

ちなつ「凄いねっ! あかりちゃん!」

あかり「うん。あかりも初めて見た時は感動しちゃった」

 星の光に、あかりちゃんの笑顔が照らし出される。

ちなつ「はぁ……凄い」

 私は軽く放心しそうになりながら、もう一度星空を眺める。

 まるで夜空の王様のように一際強く輝く星。私たちを見守るように優しく輝く星。
 一つの星々が丁寧に作りこまれていて、くっきりと形が確認できる。

ちなつ「あかりちゃんはお星様の名前とかもういっぱい覚えてるの?」

 私はもう一度あかりちゃんの方に向き直って聞く。
 あかりちゃんのお姉さんがいつ頃プラネタリウムを買ったのかは知らないけれど
 何度かこの空を見ているのなら星の名前もいくつか覚えてるのかもしれない。

 私の目には綺麗な星とか凄く綺麗な星とか、そういう風にしか映らないけれど、
 この一つ一つの名前が分かって、意味が分かって、繋がりが分かって、星座になって。
 あかりちゃんに見えている星空は、私に見えているものとはずっと違うものなのかもしれない。


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