過去ログ - 絵里「希の水晶玉をうっかり破壊してしまったわ…」
1- 20
40:名無しNIPPER[saga]
2016/01/31(日) 22:57:55.83 ID:vlLXvKLkO
翌日


絵里「ん……、朝……?」


絵里「……ぁ」


絵里「や、やばっ…! 寝過ごした…!? ……って」

絵里「……6時50分……ビックリしたぁ…、まだ全然余裕じゃない……もぅ……」

絵里(あまりにもスッキリした目覚めにまさか二度寝でもしてしまったかと一瞬焦っちゃったけど…)

絵里(時計を見ればいつもの起床より三十分以上も早い…)

絵里(あの地獄のような吐き気……具合の悪さも、今は嘘のように消え去っていて……むしろ絶好調と言っていいほどの、身体の軽さ)


絵里(…あまりよく覚えてはいないけど、たしか水晶玉を見て……映っていたのは……っ)

絵里「……っ」
ゾクッ

絵里(……やめよう)

絵里(意識なんて半分朧気だったし、夢をみていたのかもしれない……)

絵里(…そう、あれは夢……そうでも思わなきゃ、あんなの……)

絵里「……シャワー浴びて学校の支度しなきゃ」



音ノ木坂学院 三年生教室


絵里(いつもより早く学校に着いてしまった…)

絵里(……まだ誰もいない……当然ね)


絵里(…それにしても、昨夜私を襲った急激な体調の悪化はなんだったのか…)

絵里(改変された過去を思い出そうとしたから……?)

絵里(苦しみに悶えている最中はそうだと思っていた…、けど)

絵里(……それは多分違う)

絵里(わからないけど…、それも原因の一部かもしれないし、そうじゃないかもしれない……)

絵里(ただ一つ言えることは、それだけでは決してないということ…)

絵里(だって……脳も、思考も、記憶も、私の命令に絶対的に従う…わけではない)

絵里(私じゃなくても大抵の人間ならそうだ……脳というのは思っている以上に働き者で、頼んでいない仕事でもこなそうとする…)

絵里(考えるなと思えば思うほど、逆にそれは難しくなり……気付けば埋め尽くされている)

絵里(今日だって…朝起きてからここ一ヶ月以内の亜里沙との記憶を考えないようにと努めていたけど……不可能だった)

絵里(思考は私の意に反して意気揚々と活発的になり、その扉を開けたがる……そして、躊躇いもなく開いてしまう)

絵里(まぁ…結局、私が欲しがっていた記憶は見付からなかったのだけど……)

絵里(…だからこそ、おかしいのだ)

絵里(……禁忌を犯してしまった、と後悔したが、あの恐れていた苦しみが私を襲ってくることはなかったから)

絵里(ホッと安心したのも一瞬で…、次にはすごく怖くなった……改変された過去への侵入が苦しみへのトリガーではないのなら……、あれは一体何だったというのか……)



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
277Res/280.12 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice