過去ログ - あぎり「やすなさんの異常な愛情」
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45:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/02/01(月) 22:59:48.81 ID:a1jbClFh0
その日は情報収集が主な活動になり、私はお茶をいれるくらいの仕事しか与えられなかった。
時間も午後六時を過ぎ、常駐の当番以外の職員はそれぞれの家に戻っていく。
私は今夜、本部に残ることになった。
風呂や食事などをするのは、上のフロアで不自由なく出来るのでとても快適だ。
46:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/02/01(月) 23:00:30.92 ID:a1jbClFh0
さっきまで居た地下の息苦しさから完全に解放された私は、少しだらけた格好でテレビを眺めていた。
適当にチャンネルを回す。
バラエティー番組に通販、グルメリポートなんかの映像が次々に切り替わる。
私はニュースでチャンネルを止めた。
47:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/02/01(月) 23:01:21.92 ID:a1jbClFh0
「見事なものですねぇ……」
報道規制がされているのか、サイバー攻撃に関する情報は一切報じられていない。
代わりにテレビが伝えてくるのは、今日の株価や明日の天気だ。
48:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/02/01(月) 23:04:11.20 ID:a1jbClFh0
「まったく、さすが世界に名だたる超国家……ってか」
「アメリカが報道規制を直接指示してくるなんて……」
「世界一の大国がやすやす機密を盗まれた、となればメンツも丸つぶれだ。連中、その辺には神経質だからな」
49:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/02/01(月) 23:05:00.48 ID:a1jbClFh0
「せめて相手の所在くらいは掴みたかったが……」
「進展は無しですか、まぁ……まだ一日目ですし」
「他の機関がどう動いているかも気になる、そうも言ってられん」
50:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/02/01(月) 23:05:49.67 ID:a1jbClFh0
どっかりと、ソファーに腰掛ける一佐。
彼の表情は、すっかり疲れきった感じだ。
「まったく、どこの誰が何の目的でこんなことを……」
51:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/02/01(月) 23:07:06.55 ID:a1jbClFh0
朝になった。
二階の寝室で寝ていた私は、ベッドから起き上がり軽く伸びをする。
見た目こそ普通の民家だったが、さすが政府施設というだけあってベッドはなかなか高級なものだ。
おかげでぐっすり眠れたのですっかり疲れが消えてしまっている。
52:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/02/01(月) 23:07:58.36 ID:a1jbClFh0
「おはようございます」
「おぉ、呉織か。早いな」
「一佐こそ、随分お早いんですね」
53:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/02/01(月) 23:09:03.48 ID:a1jbClFh0
「昨日は眠れたか?」
「はい、おかげさまで。疲れも取れました」
「それはよかった。どうだ、ここもなかなか良いだろう?」
54:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/02/01(月) 23:09:33.96 ID:a1jbClFh0
朝食をとってしばらくすると、帰宅していた職員達がだんだん集まってきた。
私達も地下室へ行って、業務を始める。
地下室では、十人近い職員がキーボ―ドを叩きっぱなしだ。
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