過去ログ - 周子「アイドルでオトメなあたし」
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51: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:12:26.36 ID:0CcSjkT/0
あたしは後者を願うことにした。
幸いあたしは、的当ては得意だ。
いつか誰かが、誰かさんのダブル・ブルを射抜くときがくるだろう。
52: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:13:38.07 ID:0CcSjkT/0
そろそろ、プロデューサーさんが戻ってくるころだろう。
あたしはスマートフォンをドリンクホルダーにでも置こうとして、せっかくなので、あたしも少しロマンチストになってみることにした。
憧れの人の暗証番号が、自分にまつわる何かだなんて。
53: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:14:43.68 ID:0CcSjkT/0
あたしといえば、まずはやっぱり和菓子でしょう。
おたべ、はどう頑張っても四桁の数字にはならなかったので。
54: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:15:41.92 ID:0CcSjkT/0
次はあたしの誕生日を入力してみる。
いち、に、いち、に。もちろん、二投目も外れ。
まあ、仮にこれが当たりだったとしたら。
55: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:38:48.96 ID:0CcSjkT/0
「むうー。もう、プロデューサーさんのあほ! いけず!」
照れ隠しに試みようと思ったのは自分の名前。
56: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:39:29.15 ID:0CcSjkT/0
ロックが解除された。
57: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:42:00.51 ID:0CcSjkT/0
多分そのとき、地球は一瞬静止したんだろう。
遠くを行き交う排気音も、風の音も街路樹のざわめきも、ラジオが告げた七時の時報も、何もかもあたしには聞こえなくなっていた。
58: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:43:47.07 ID:0CcSjkT/0
「ほんまに?」
絞り出すように呟いた。
59: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:45:12.23 ID:0CcSjkT/0
おちつけ、おちついて、あたし。
もしかしたら、これがプロデューサーさんのラッキーナンバーなのかもしれないし、仕事先の誰かの名前の語呂合わせなのかもしれない。
そう、例えば、ぜろよんぜろさんだから、お、おしおさん、とか。
60: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:46:17.63 ID:0CcSjkT/0
な、なにかの間違いかもしれないからね、うん。
自分にそう言い聞かせながら、本体脇の電源ボタンを押す。
画面を暗転させてから、もう一度電源ボタン。
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