過去ログ - シェアハウス (オリジナル百合)
1- 20
9: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/03(水) 23:02:46.02 ID:js3SwMrT0
その夜、隣の家の洗濯機がごうんごうんとよく回っていた。
暴力的なその音にびくつきながら私はため息を吐く。
一人暮らし一日目は、切れの悪いスタートだった。

それから1ヶ月が経った。
仕事が終わってから、私はアパートの契約を仲介していた不動産屋に向かっていた。
アパートの契約書類には下水道代無料とうたっていたのだが、
蓋を開けてみると、下水道もしっかり口座から落とされていたのだ。
どうも、不動産屋は今もこのアパートは浄化槽を使っていて、下水道は完備されてないと勘違いしていたようだ。
明らかに、不動産屋の確認不備だった。
水道料金はこの街に引っ越して来てすぐ水道局に行って手続きをしたので、
新しく開設した地方銀行の口座からしっかり引き落としされていて、
公務員の父に言わせれば、税金を払うのは国民の義務だからなあ、ということで文句を言うだけに止まった。

もやもやとさせられ、私はその不動産屋さんについてネットの口コミを調べた。
別段、何か不祥事をしたとういうことはなかった。
ただ、格安賃貸を取り扱っているということもあって、
年代物の木造アパートが多い。
この部屋も、2LDKなのにかなりお得な値段で借りることができている。
ひとえに古いからだ。
だから、天井についている物置用の扉が開かないとか、畳がへこんでるとかということに対しても、
私は一切気にしてはいない。気にはしてないから。
仕事も夜遅くに帰ることが多くて、直してもらうような時間もなかなか取れなかった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
45Res/39.32 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice