過去ログ - 京太郎「男子が混ざったっていいじゃないか」県内編
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102: ◆2nrFb/cgFg[saga]
2016/02/02(火) 02:07:10.92 ID:SPAOH17vo
 あのあと、少し時間は早いが部活終了の雰囲気になってしまった。

 次は検討会から、と言うことで解散と相成った。

 桃子や優希はそれぞれ用事があるらしく、別れの挨拶をして足早に帰宅。

 いつかも似たようなことがあった気がするが、別々に下校する理由もないため

 俺と和は並んで下校することにしたのだ。

 とはいえ、俺はにやけそうになる顔を抑えるのに必死で、

 和は和で何か思いつめたように押し黙っているため会話らしい会話はない。

 そろそろ俺と和の帰路が分かれるかというところで

 さすがに俺もこの状況の居た堪れなさを感じた。

 だから何か声だけでも出さないとと思って口を開きかけたちょうどそのとき、

 和から出た言葉に機先を制されてしまったのだろうか。


「あの、須賀君。ちょっと休憩していきませんか?」


 断る理由もない。別に近くにお城のようなホテルがあるわけでもないから誤解しようもない。

 田舎だからか土地だけはあるということか、この辺りには公園や空き地が少なくない。

 申し訳程度の雨露避けの屋根が付けられたベンチと

 品揃えのあまりよくない自動販売機が備え付けられた空き地のような場所。

 住宅街の路地裏にぽっかりと忘れられたように存在するそんな空間に、和は誘った。


「長野に越してきたばかりの頃、たまにここで時間を潰していたんです」


 ベンチに腰掛けた和が、そうぽつりとこぼす。

 注意していなければ聞き逃してしまったかもしれないほどの声量。

 和は俺に何を伝えたいのだろうか。


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