過去ログ - 京太郎「男子が混ざったっていいじゃないか」県内編
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162: ◆2nrFb/cgFg[saga]
2016/02/02(火) 18:30:14.38 ID:SPAOH17vo
「まずは自己紹介させていただきます。俺は須賀京太郎です。

 高一で、麻雀の県予選大会に出場するためにメンバーを集めているんです」

「須賀京太郎さん。わたしは霜崎絃、高三。つまりこれは勧誘ということ?」


 もぐもぐとホットドッグを食べながらそう返答してくる、

 波打つ黒髪でそこそこのスタイルな霜崎さん。


「どうしてわたしを勧誘しようと思ったのかしら。確かに千葉の高校生では最強を自負しているけど」


 千葉最強。となると長野の予選に登録するのは無理か……?

 俺は早くも暗礁に乗り上げたことを察したが、声をかけた以上失礼なことはできない。


「千葉……ということは長野での登録は無理ですか。

 えっと、どうして声をかけたかと言いますと――勘です」


 勘。その一言で霜崎さんは口角をぐいっと上げる。危うさを感じさせる笑顔。


「勘? そう、勘。いいわ、いいわね。あなたやっぱり面白い。くくっ」


 こぼれる笑いを抑えようとしてかカップに口を付ける。いつの間にかホットドッグは無くなっていた。

 何が良かったかなかなかに好感触が続く。

 これは親父に頼んで家を用意してもらってでも引き入れるべきかもしれない。


「――っ! へえ? まだ制御しきれていないようだけど……へえ」


 俺が気合を入れ、長野に転居してもらうにはどうすればいいかを考え始めると、

 何かを察したように霜崎さんは笑みを消して俺の瞳を覗くように見据えた。

 そしてテーブルの上に置いていた俺の手を取り、指を絡めるように握る。


「わたしの術を破る力。須賀京太郎さんの力、興味が湧いてきたわ。

 長野って面白いわ。化け物が生まれやすい土地なのかしら。

 なんにしろ、食べたらおいしそうだわ」


 俺の手を愛撫するように擦りながら、唇を妖しく舐める霜崎さん。

 そこまで特別なことをしているわけでもないのに、男の本能を刺激される。


「長野にはしばらくいる予定だから、また時間が合ったらお話しましょう」


 そう言って俺に連絡先を押し付けた彼女はテーブルを立つ。

 追いかけたいところだが、別のところが立ち上がっていたせいで立つに立てない。

 そのまま、俺は去っていく霜崎さんを見送ることしかできなかった。



 霜崎絃の好感度が大きく上がった


評価

霜崎絃:興味深いわ。あと一歩、ね


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