2: ◆rYabpcH/DQV2[saga]
2016/02/03(水) 01:09:40.59 ID:DdC9nXKW0
 女「今夜は星、よく見える?」 
  
 男「……ああ、満天の星空だよ」 
  
 女「……うそをいっちゃダメだよ〜!男はほんとわかりやすいねー」 
3: ◆rYabpcH/DQV2[saga]
2016/02/03(水) 01:10:36.71 ID:DdC9nXKW0
 おかあさんは僕を産んですぐ天国にいってしまった。 
  
 おとうさんは仕事でいつも家にいない。 
  
 だから、僕は家でいつもひとりぼっちだった。 
4: ◆rYabpcH/DQV2[saga]
2016/02/03(水) 01:11:37.09 ID:DdC9nXKW0
 そんな僕にも1つだけ宝物があった。 
  
 おかあさんの物だった双眼鏡。 
  
 おかあさんの趣味は天体観測で、星を見るのにこの双眼鏡をつかっていたらしい。 
5: ◆rYabpcH/DQV2[saga]
2016/02/03(水) 01:12:39.76 ID:DdC9nXKW0
 小学校4年生になる前の春休みに、めったに鳴らないインターホンがなった。 
  
 僕(誰だろう…めずらしいな) 
  
 僕「はい」ガチャ 
6: ◆rYabpcH/DQV2[saga]
2016/02/03(水) 01:13:32.87 ID:DdC9nXKW0
 ーー始業式の日、朝の会 
  
 先生「はい、これで連絡事項はこれでおしまいです。それでは、今日からみんなと一緒に勉強する新しい友達に来てもらいましょう。女さん、教室に入ってもらえる?」 
  
 ガララ…スタスタ 
7: ◆rYabpcH/DQV2[saga]
2016/02/03(水) 01:14:26.85 ID:DdC9nXKW0
 ーー放課後 
  
 女の子「ねぇ、いっしょにかえろうよ!」 
  
 僕「……え?僕と?」 
8: ◆rYabpcH/DQV2[saga]
2016/02/03(水) 01:15:08.89 ID:DdC9nXKW0
 ーー女の子の家 
  
 女の子「ただいまー!!」 
  
 僕「お邪魔します…」 
9: ◆rYabpcH/DQV2[saga]
2016/02/03(水) 01:15:42.50 ID:DdC9nXKW0
 〜〜〜〜 
  
 女の子「ん〜〜!ケーキおいし〜!」 
  
 僕「……!おいしい…」 
10: ◆rYabpcH/DQV2[saga]
2016/02/03(水) 01:16:18.65 ID:DdC9nXKW0
 〜〜〜夕食後 
  
 女の子「ごちそーさまでした!」 
  
 僕「ごちそうさまでした」 
11: ◆rYabpcH/DQV2[saga]
2016/02/03(水) 01:16:53.61 ID:DdC9nXKW0
 僕はこの双眼鏡で何かを見ることをとうに諦めていた。 
  
 だって、あれだけのぞいて何も見えなかったんだ。今さら、何かが見えるはずがない。 
  
 女の子「??見ないの?とってもキレイだよ!」 
12: ◆rYabpcH/DQV2[saga]
2016/02/03(水) 01:17:40.21 ID:DdC9nXKW0
 …………!!!!! 
  
 それは、僕が今まで見たどの光景よりもきれいだった。 
  
 さっき見た女の子の瞳のようにキラキラとかがやく星が目の前いっぱいに広がっている。 
43Res/20.96 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。