過去ログ - 男「バスケ飽きたから引退しようかな」
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2: ◆fWtmtT1j.A[sage]
2016/02/03(水) 22:29:48.31 ID:THuLDyS5o
帰り道


男「どこの高校がいいとか正直わかんねーよな」

友「むむーー、お前が何に魅力を感じるかじゃないのか?」

男「魅力か……例えばどんなのがあるかな」

友「可愛い先輩がいるとか、保険の先生が美しいとか、校長先生が金髪メガネロリだとか!!!」

男「お前はそういう奴だったな……」

友「頼むからそんな冷めた目は止めてくれよ」

友「でも、実際高校選びなんてそんなもんだろ」

友「駅から近いとか、制服がかわいいとか、みんなそんな感じのどうでもいいことだけで選んでるって」

男「そんなもんかなぁ……」

友「てかお前バスケ特待の話とか来てないの?」

男「来てるっちゃ来てるな、4校くらい」

男「確かA高校とZZ高校と……」

友「ZZ高校って……めっちゃ強いとこじゃん、そこならお前くらいのプレイヤーもいるし、もう一回バスケ楽しめるんじゃねーの?」

男「もうバスケはいいって、やらないよ」

友「意地張ってるなぁ、まぁこの高校ガイド貸してやるからゆっくり考えろよ」

男「さんきゅ、助かるよ」

友「おう、じゃーな」



男「…………はぁ……」


段々と受験に向かって準備していく友人たち
目標もなにもなく、ただふわふわと漂っているだけの自分
なんだか置いていかれているような気分になった

いつもの帰り道、いつもとは違う感覚

ふと横を見ると通ったことのない細い道があった

ここを通れば何かが分かるような気がした

足は自然と動いていた


男「こんなとこ、あったんだな」

仄暗い通りを抜けると、鉄の柵に囲まれた半面のバスケットコートが、そこにはあった

ダムダムと、バスケットボールが地面と激しくぶつかる音が聞こえる

聞き慣れ、聞き飽きた音

もう聞かないと思っていた音がとても心地よかった

プレイしているのは高校生だろうか

端で見ている俺より年下らしき少年もいる

得体の知れない物を目前にして、知らず知らず不安を覚えていたようだ

少しだけあの頃に戻りたくなって


つい、手を伸ばしてしまった




男「誰か僕と、一対一しませんか?」







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