過去ログ - ロック「お前その髪型なんだよォーー!」レヴィ「?」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/02/11(木) 00:36:32.32 ID:oZS3PHOaO
……目が覚めると、これまたお約束の見知らぬ天井。ひと抱えほどもある丸い照明の真下のベッドに、俺は寝ていた。
この流れなら必ず、横にいる美女がこう言うはずだ。「気付いたのn」
「気付いたかね」
女じゃなかった。おっさんの声。しかも聞き覚えのある声だった。
「君がやるべきことはすべて済んだよ。安心したまえ、どこも怪我はしていない」
「景山……常務?」
「常務ではない。今も資材部長だ。まぁ君も知ってる通り、次の株主総会で取締役に選任されるが」
「しかし……受付では常務と」
「手っ取り早く言うと全部君の夢だ。何から何まで」
ベッドから身を起こそうとしたが、体が動かない。細いシーツのようなもので固く縛り付けられていた。
俺はまた何か、騙されてるに違いない…… そう思っていると、ベッドの右側にハイヒールの音がした。遅ればせながら美女の登場か。顔をそっちの方向に向ける。
「申し訳ないわね。薬が完全に体から抜けるまで少し時間がかかるの」
え……レヴィ?
かつてタイの暗黒街で俺が「レヴィ」と呼んでいた女が、上品な英語で喋っている。顔かたちも背丈も髪型も変わらない。
ただ、日焼けの色は薄い。
女は白衣を着て眼鏡を掛け、石ころでも見るような冷えきった視線を俺に向けていた。
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