過去ログ - 【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である【データ8】
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198: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2016/02/13(土) 14:44:24.85 ID:wlzrxGa3o

「本当にひどいことをしたと、今更ながらに思う。いや、ずっと思っていたんだ」

天乃「ならどうして、貴方は私の恋人だと偽り続けたの?」

罪悪感があったのなら、

すぐにでも謝罪をすべきだっただろう

本当は健気にも毎日会いに来ていた犬吠埼樹

彼女こそが本当の恋人であると伝えるべきだった

しかし、それをせずに男性は偽った。その理由は……

「自分のせいだと、思わないで聞いて欲しい」

天乃「?」

「一度君を騙したあと、凄く罪悪感を覚えてね。冗談だとか、嘘だとか。言うことも考えたんだ」

けれど、でも

男性はそれを言うことなく偽り続けた

「でも、騙したのに。なのに、僕に……君の笑顔が向いていることが嬉しくて、それが悲しい顔になると思ったら、言えなくなった」

いいや違う。

それはいいわけだ

本当は

「……本当は」

天乃「本当は?」

「自分が君のことを支えていると。そう思えることが嬉しかったんだ……最低だよ。自己満足だ。あまりにも酷い」

罪悪感があった

自己嫌悪もあった

最低で、最悪で、酷いことをしているという自覚もあった

けれど、それでも

絶対に無理だと思っていたこと。それが、偽りであれど叶っていた事が嬉しくて、手放したくなくて

「ごめん……僕は君の心を捻じ曲げようとした。彼女に向いているものを、記憶ごと全て僕のものにしようとした」

天乃「……………………」

「許してくれなんて言わない。むしろ、僕を許さないでくれ」

そういった男性は、痛みに呻くような表情で胸元を握る

とても苦しそうで、辛そうで

しかしそれでも、どこかにその痛みを受け入れているような感情が見えた


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