過去ログ - 【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である【データ8】
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◆QhFDI08WfRWv
[saga]
2016/02/13(土) 15:30:11.13 ID:wlzrxGa3o
天乃「まぁ、そう簡単に許せることでもないわよね」
「……何処か、他人事みたいに聞こえるね」
天乃「被害者は私というより、樹だもの。私はただ嘘をつかれただけ。ただ、それだけだもの」
天乃は嘘をつかれた
しかし、樹の視点になって考えてみれば、
記憶喪失を理由に彼女を奪われそうになったという、非常に非道なことをされた被害者だ
天乃「樹は貴方の謝罪を聞いて黙っていたんでしょう?」
「……うん」
天乃「なら、それが答えということになるんじゃないかしら」
いささか考えたくないことではあるが、
樹が対象が誰であれ、酷く強い憎悪の念を抱いているということに他ならない
確かに、許しがたいことだったとは思う
しかしながら、そこまで強い負の感情を抱いてしまっていることに、天乃は危機感を覚えた
天乃「あまり長く話していると、貴方の明日が無くなってしまいそうだし、もう帰りなさい」
「……僕はもう二度と、君の前には現れない。でも、それでも。僕は死ぬまで君を想い続けるよ。きっと。僕は君を忘れられないからね」
困ったような笑みを浮かべて、男性は踵を返す
心臓が弾け飛んだような胸の痛みに、呻くことはなく
ただ、それを受け入れて、足を踏み出す
この痛みとともに生きていく。そう、男性は決めたからだ
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