過去ログ - 【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である【データ8】
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294: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2016/02/14(日) 13:29:22.95 ID:V72w7xm6o

天乃「……………っ」

春信「………………」

天乃の手に握り締められた布団の立てる、微かな生地擦れの音が

黒板を引っ掻いたようなあの音に似て、聞こえる

嫌に響き、集中力を乱して、思考を鈍らせるそれと、同じように

春信「……久遠、天乃」

天乃「その。えっと」

春信「っ」

天乃「っ」

お互いに、譲歩する

だから余計に距離感がつかめない

下手に出ればいいのか、上の立場でいればいいのか

平行線……直線上に並び、向かい合って居ればいいのか。何も分からない

春信「………………」

春信は酷く、強い嫌悪感を示す表情を浮かべ、胸元を握り締める

暗く沈み、明るさを損ないかけている少女に対して

春信は儚さゆえの愛らしさを感じていたからだ

それはきっと、異性であり、多少なりとも交流が有り、好意があるがゆえの弊害

不謹慎にも高鳴る心臓なんていっそ止まれば良いと、春信は自分を呪う

けれどそれをあざ笑うように、部屋も、世界も

天乃と春信を二人きりで、置き去りにしていた


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