過去ログ - 男「やれやれ…世界を救ってやるか」
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31:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:37:32.33 ID:wKjeYM8b0
いい感じにうとうと眠気が襲ってきたところで僕は肩を揺すられた。
「ねぇ。寝たフリしないで」
僕がまだ寝ていなかったのを一瞬で見破っただと?
寝たフリをしている僕はキャラメルですら欺くのに。
男「んん……何か用?」
「あんた昨日私を無視したよね?あれはないでしょ」
男「昨日は……、あぁ。忙しかったんだよいろいろ」
「私だって用が無ければ声をかけたりしない」
男「そうだっけ?…なら謝っとく」
「その態度が気にくわない。人をバカにしてる」
男「それなりに長い付き合いだろ?それぐらい許してくれよ。幼馴染み」
幼馴染み「あんたに幼馴染みと言われるだけでムカつく。昔、家が近くで同じ幼稚園に通っていただけなのに」
男「小学校、中学校、高校と同じだけの縁だな。僕が隣町に引っ越しただけで泣いていた奴がよく言うよ」
幼馴染み「はあ?…昔のことを言うなんて男としてどうなの?」
男「公園で将来を誓いあった仲なのに…」
幼馴染み「いや、そんな記憶ないけど」
男「そうだっけ?」
幼馴染み「あんた…ついにあっちの世界に行っちゃった?」
男「まだ行っていない!まだな」
教室にいる人たちが不思議そうな顔でこっちを見ていた。
いつの間にか見世物になっていたようだ。
男「それより、昨日の用は?その事を言いにきたんだろ?」
声をひそめて幼馴染みの耳元で聞いた。
幼馴染み「今言ってももう遅いんだけど…」
妙にもったいぶる幼馴染み。
男「なら言わなくていい。良いことか悪いことかだけ教えてくれ」
幼馴染み「今のあんたには悪いこと…かな?でも悲観することはないと思う」
男「これから先に悪いことが待ち受けているなんて知りたくなかったな…」
幼馴染み「まあ、頑張ってね」
幼馴染みは僕に激励の言葉をかけて僕のクラスを出た。
幼馴染み「今度家に行くから。饅頭とお団子は必ず用意しといて」
そういい残して扉を閉めた。
今度家に行く?
あいつは思い立ったらすぐに行動するタイプなので、1週間以内に僕の家に来るだろう。
一応饅頭と団子と煎餅は常に家にいくつか置いてある。
母が働いているのが和菓子屋なのだ。
幼馴染みは食べ物目当てでしばしば僕の家を訪問してくる。
残念ながら、決して毎朝起こしに来てくれる幼馴染ではない。
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