過去ログ - 凛「嵐のなかの」花陽「恋だから」
↓ 1- 覧 板 20
7:名無しNIPPER[sage]
2016/02/10(水) 00:18:26.43 ID:p5TmW1Sso
―――
凛を送り出してから三日目の夜になりました。
もう慣れたものです。一度送り出したら、凛はそうそうすぐには帰っては来ない。いつものことでした。
戦いとはそういうもの。いつもいつでも日帰りで終わるほど、甘くはなかったのでした。
「―――うん。もう、慣れてるから」
だから、私は大丈夫。凛ちゃんは、必ず帰ってくるから。
そう自分に言い聞かせます。
震える手を押さえ、洗濯物を畳む花陽。
「……おかしいな、うまく畳めないや。いつもそう……凛ちゃんがいない間は、いつも」
畳んだはずの洗濯物はぐちゃぐちゃ。握ったはずのおにぎりはいびつに。
包丁で切ったはずの肉や野菜はうまく切れずに、代わりに花陽の指に傷をつけていました。
これでも、最近はマシになったほうなのです。凛が傭兵稼業をはじめ、毎日のように傷だらけで帰ってくるのを繰り返していた頃は、
そもそも家事をすることすらままなりませんでした。
115Res/91.39 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。